全エクソームシーケンス(WES)は、患者さんのDNAに存在する、医学的懸念の原因となる、または関連する変化を特定する包括的な遺伝学的検査です。ゲノム全体のタンパク質コード領域であるエクソームに焦点を当てて解析することで、WESは患者さんを迅速かつ信頼性高く診断するために必要なカバレッジを提供します。
CentoXomeで、希少疾患・神経変性疾患の診断における課題を克服
7,000を超える希少疾患が確認されており、その約80%が遺伝的要因と関連しています。そのため、希少疾患の患者さんの診断は困難を伴うことが多く、長期化・高額化し、患者さんやご家族に大きな精神的負担をもたらす診断プロセスにつながることがあります。1,2
WESなら、このような状況を変えることができます。既知の疾患原因となる遺伝学的変化の大部分(約85%)を含むWESは、希少疾患の原因をより短期間、かつ総合的なコストを抑えて明らかにし、より良い医療アウトカムにつなげます。CentoXomeでは、WESをさらに進化させました。1回の検査で卓越した臨床的カバレッジと診断能力を提供できるよう設計されており、検査設計と医学的解釈には、希少疾患・神経変性疾患に関する世界最大規模のリアルワールドデータリポジトリであるCENTOGENE Biodatabankを活用しています。
CentoXomeは、希少疾患・神経変性疾患の診断における世界的なリーダーであり、信頼されるパートナーとして、1回の検査で卓越した臨床的カバレッジと他に類を見ない診断能力を提供できるよう設計されています。希少疾患・神経変性疾患に関するCENTOGENE Biodatabankの知見と優れたオミクス技術を組み合わせることで、標準的なWESと比較して、より高い診断率を実現するソリューションを提供します。3–12
| 主な特長・性能 | |
|---|---|
| 広範かつ均一なエクソーム・ミトコンドリアゲノムカバレッジ | エクソーム全体(約20,000遺伝子)、エクソン–イントロン境界の±10 bp、ミトコンドリアゲノム全体(37遺伝子)を高い均一性でカバー。標的領域の98%以上を20×以上でカバー |
| 臨床的に重要な領域のカバレッジを強化 | 疾患関連遺伝子(OMIM®、HGMD®、CENTOGENE Biodatabank)についてカバレッジを強化し、標的領域の99%以上を20×以上でカバー。コード領域および非コード領域に存在する既知の臨床的に重要なバリアント(HGMD®、ClinVar、CENTOGENE Biodatabank)をカバー |
| 高度かつ高感度なバリアント検出 | SNV、InDel、SV、エクソンレベルから細胞ゲノムレベルの変化のCNV、およびヘテロプラスミー≥15のmtDNAの検出 %感度SNVおよびInDel(≤50 bp)>99.6 %NVs*> 95.0 %特異度 > 99.9 %は、報告されたすべての変異体について保証されています。**UPD検出*** よく知られている臨床的に関連のある染色体領域: 6q24、7、11p15.5、14q32、15q11q13、20q13、および20 |
SNV: 一塩基バリアント(single nucleotide variants)
InDel: 小さな挿入・欠失(small insertions/deletions)
CNV: コピー数バリアント(copy number variations)
UPD: 片親性ダイソミー(uniparental disomy)
mtDNA: ミトコンドリアDNA
* CNV検出ソフトウェアの感度は95%超です。ただし、偽遺伝子などの反復配列・相同領域や、2エクソン以下にまたがるイベントでは、感度が低下する可能性があります。
** 低品質および/または接合性が不明確なバリアントについては、直交的手法による確認検査を実施します。SNVおよびInDelはSangerシーケンス、CNVはMLPA(Multiplex Ligation-dependent Probe Amplification)、定量PCR(qPCR)、または染色体マイクロアレイ(CMA)により確認します。
*** UPDのスクリーニングには、メンデル遺伝形式のエラー(Mendelian Inheritance Errors:MIE)を検出する社内開発アルゴリズムを使用し、臨床的に重要な染色体領域におけるホモ接合性の連続領域(ROH)を検出します。必要に応じて、CMAによる社内確認検査を保証します。

CentoXomeは、希少疾患および神経変性疾患の診断における迅速かつ費用対効果の高いソリューションであり、遺伝性疾患が疑われる患者さんの分子診断を確立するための第一選択検査として、また、過去の遺伝学的検査で確定診断に至らなかった患者さんに対する第二選択検査としてご利用いただけます。3, 5, 11また、複数の分子検査を個別に実施する場合と比較して、費用対効果の高い選択肢となる可能性があり、診断プロセスの効率化にもつながります。
WESは従来、複数の疾患が疑われるような複雑かつ多様な表現型を呈する患者さんや、過去の遺伝学的検査で確定的な結果が得られなかった患者さんに推奨されてきました。近年では臨床現場での利用が大幅に増加し、単一遺伝子検査、NGSパネル、染色体マイクロアレイ解析などの標準的な遺伝学的検査を上回る利用がみられています。4, 10, 13–15 また、WGS/WESを第一選択検査として利用することの経済的価値を示すエビデンスも増えています。16–18米国臨床遺伝・ゲノム学会(ACMG)をはじめとする医学関連学会のガイドラインでは、患者さんの症状や家族歴から疾患の遺伝的要因が疑われる場合、エクソーム/ゲノムシーケンスを第一選択または第二選択の診断検査として推奨しています。19–22 さらに、WESの検査結果は、より迅速な診断、症状発現の予防、より標的を絞った治療につながる可能性があるほか、高額または侵襲的な検査・処置の一部を不要にできる可能性もあります。10 ,14, 15, 19, 23
特に以下のような患者さんにCentoXomeを推奨します:
患者さんのニーズに合わせたCentoXome解析を提供するため、柔軟な検査オプションと追加サービスをご用意しています。例えば、胎児異常が確認された妊娠継続中の妊婦さんを対象とした出生前診断用WES(CentoXome Prenatal)や、異なるデータセットを統合するマルチオミクスWESソリューション(CentoXome MOx 1.0および2.0)などがあり、希少疾患・神経変性疾患の早期診断を支える効果的なツールとなります。
希少疾患・神経変性疾患の患者さんの生活の向上に取り組むCentoXomeでは、無償かつ積極的に実施するバリアント再分類プログラムに加え、意義不明または陰性の結果に対する症例単位の再解析を手頃な費用で提供し、生涯にわたる診断サポートを実現しています。新たな遺伝子と疾患の関連が急速に発見されていることから、WESの診断率は継続的に向上しています。未診断患者さんの約10~20%は、バリアント再分類およびゲノムデータの再解析によって診断に至る可能性があると推定されています。15, 24
| オプション・追加サービス | |||
|---|---|---|---|
| 検査デザイン* | Solo、Duo、Trio、PLUS。ミトコンドリアゲノム解析は、インデックス患者さんおよび母親の検体のみを対象とします。 | ||
| 検査ソリューション | CentoXome | 希少疾患・神経変性疾患の出生後診断を目的としたWES。TAT:30営業日以内 | |
| CentXome MOx** | WESと生化学的検査および/またはスプライシングバリアントを対象としたRNA-seqを統合した、1回の検査で完結するマルチオミクスソリューション。CentoXome MOx 1.0および2.0は、希少疾患・神経変性疾患の出生後診断に対応。CentoXome MOx 1.0 TAT:30営業日以内/CentoXome MOx 2.0 TAT:35営業日以内 | ||
| CentoXome Prenatal*** | 胎児の構造異常が超音波検査で確認された場合、または通常の出生前検査では診断に至らない場合に用いる、出生前診断(妊娠継続中)のためのWES。優先的かつ迅速な検査に対応し、細胞培養および母体細胞混入(MCC)解析を含みます。TAT:15営業日以内 | ||
| CentoXome POC*** | 子宮内胎児死亡または死産の症例において、胎児喪失の原因および再発リスクを明らかにするため、または通常の検査では診断に至らない場合に実施する、妊娠産物(POC:product of conception)の診断用WES。細胞培養およびMCC解析を含みます。TAT:30営業日以内 | ||
| CentoXome Variants | 追加研究を目的として、WESの生データおよび処理済みデータ(FASTQ、BAM、VCF形式のファイル、ならびにXLS形式のフィルタリング・アノテーション済みバリアントファイル)を提供。CentoPortalから30日間、無償でダウンロードできます。TAT:20営業日以内 | ||
| 追加オプション | FAST Processing | 15営業日以内(CentoXome MOx 2.0には適用されません) | |
| 生データを無償提供 | 医学的レポートを伴うすべての検査ソリューションで、生データおよび処理済みデータをオプションとして提供します。FASTQ、BAM、VCF形式のファイルに加え、フィルタリング・アノテーション済みバリアントファイル(XLS形式)が含まれます。CentoPortalから30日間、無償でダウンロードできます。 | ||
| 生涯にわたる診断サポート**** | バリアントレベルでの積極的な再分類、および追加費用なしでの再分類レポート発行。意義不明または陰性の結果について、症例単位の再解析(新たな臨床情報が得られた場合や、1年ごとの再解析など)を手頃な費用で提供します。 | ||
TAT: 結果報告までの期間(Turnaround Time)
*Solo: 発端患者さん(index patient)のみを検査 Duo: 発端患者さんと、罹患者または非罹患者の家族1名を検査
Trio: 発端患者さんと、罹患または非罹患の家族2名を検査
PLUS: Trioに加えて、さらに家族1名以上を検査
** マルチオミクスソリューションの詳細については、Multiomic Solutions
をご覧ください。
*** 技術的な制約により、WESを用いたミトコンドリアゲノム解析およびUPDスクリーニングは提供していません。出生前検査の詳細については、Prenatal Testing
をご覧ください。
**** 症例再解析は、2020年8月以降に実施された、元のシーケンスデータが利用可能なご注文のみを対象としています。詳細については、Variant Reclassification Program
をご覧ください。

当社のWESを選択することで、医師、患者さん、パートナーは、高品質なシーケンスと優れたデータ解析・解釈を組み合わせたサービスを、包括的な医学的レポートとして受け取ることができます。CE-IVD準拠のバイオインフォマティクス解析パイプラインを用いて、詳細な表現型データと遺伝型データを組み合わせることで、CENTOGENEは疾患原因バリアントを高精度に特定し、世界最高水準の臨床レポーティングを提供します。
CentoXomeには、当社の臨床的解釈に関する専門知識、Biodatabankに蓄積された世界最高水準のキュレーション済みバリアントデータ、そして国際的なベストプラクティスガイドラインに基づく医学的レポーティングが常に含まれています。高度な訓練を受けた臨床遺伝専門家および科学者のチームがデータを解釈し、すべての医学的レポートを相互確認します。これまでに蓄積された高品質な分類結果はすべてキュレーションされ、Biodatabankに体系的に登録されています。Biodatabankは、診断上の意思決定やバリアント分類における重要なリファレンスとして活用されています。
検査レポートには、明確で臨床的に活用可能な結果、推奨事項、フォローアップの選択肢が常に記載されます。患者さんの表現型を基盤とし、患者さんの臨床像および検査適応に関連する所見に重点を置いています。
詳細については、Medical Reporting をご覧ください。

BUD13の選択的スプライシングは、脂肪萎縮症および早老症の特徴を伴う発達障害の重症度を決定する。
1RARE Facts – Global Genes; 2NIH Genetics and Rare Disease (GARD); 3Cheema et al. 2020, PMID: 33083013; 4Clark et al. 2018, PMID: 30002876; 5Data on file at CENTOGENE; 6Gross et al. 2018, PMID: 30293986; 7Posey et al. 2019, PMID: 31234920; 8Schon et al. 2020, PMID: 32674947; 9Scuffins et al. 2021, PMID: 33495530;10Stark et al. 2016, PMID: 26938784;11Trujillano et al. 2017, PMID: 27848944;12Wagner et al. 2019, PMID: 31059585; 13Srivastava et al. 2019, PMID: 31182824; 14 Smith. et al.2019, PMID: 29760485; 15 Vissers et al. 2017, PMID: 28333917; 16 Bowling et al. 2017, PMID: 28554332; 17 Malinowski et al. 2020, PMID: 32203227; 18 Trosman et al. 2020, PMID: 31501586); 19 Manickham et al. 2021, PMID: 34211152; 20 Matthijs et al. 2016, PMID: 2762856; 21 Souche et al. 2022, PMID: 35577938; 22 Boycott et al. 2015, PMID: 25951830); 23 Liu et al. 2019, PMID: 31216405; 24 Wright et al. 2018, PMID: 29323667; 25Clinical Genome Resource. www.clinicalgenome.org; 26 Miller et al. 2021, PMID: 34012069; 27 Richards et al. 2015, PMID: 25741868.